2026年8月25日、東京・中野ブロードウェイの高級時計店から、リシャール・ミルとパテック・フィリップの腕時計4本が盗まれました。被害総額は1億9,158万円とのことです。
これほど高価な時計には個体を識別する番号があるため、「盗んでもすぐ発覚するのではないか」「なぜ犯行に及んだのか」と疑問に思う人も多いでしょう。
正規の買取店で換金しようとすれば、本人確認や盗難情報の照合によって発覚する可能性があります。一方、個体番号はGPSではなく、時計の現在地を自動で追跡できる仕組みではありません。
事件後は海外流出説や、あらかじめ買い手がいたという見方も注目されています。
この記事では、盗まれた時計の行方について、確認された事実と一般的に考えられる流通経路、現段階では根拠のない推測を分けて整理します。
中野ブロードウェイで盗まれた2億円の時計はどこへ行くのか
国内で換金しにくいからといって、時計がすでに海外へ渡ったとは限りません。
盗まれた時計の所在は現在も分かっていない
2026年8月26日夜までに、男2人の逮捕や時計4本の発見・回収は報じられていません。警視庁は窃盗事件として、男2人と時計の行方を捜査しています。
現時点で確認されている状況は、次のとおりです。
- 盗まれたのはリシャール・ミル3本とパテック・フィリップ1本
- 被害総額は1億9,158万円
- 時計の所在と男2人の身元は確認されていない
- 今回の4本が海外へ渡った事実は確認されていない
- 事前の買い手、闇バイト、指示役の存在も明らかになっていない
高級時計には個体の識別に使われる番号があり、正規の買取店などへ出せば盗難情報との照合で発覚する可能性があります。ただし、番号から現在地を割り出せるわけではなく、査定や修理にも出されなければ発見は容易ではありません。
中野ブロードウェイの時計窃盗事件で何があった?
事件は2026年8月25日の正午前、中野ブロードウェイ1階の高級時計店で発生しました。男2人が入り口付近のショーケースを破壊し、約10秒で時計4本を持ち去りました。
| 項目 | 確認された内容 |
|---|---|
| 発生日時 | 2026年8月25日正午前 |
| 発生場所 | 中野ブロードウェイ1階の高級時計店 |
| 実行した人物 | 男2人 |
| 犯行方法 | ショーケースをハンマーのようなもので破壊 |
| 犯行時間 | 約10秒 |
| 被害品 | 高級腕時計4本 |
| 被害総額 | 1億9,158万円 |
| 店員のけが | なし |
| 捜査状況 | 男2人と時計の行方を捜査中 |
2人は徒歩と電動キックボードで別方向へ逃げ、約300~350メートル先で合流。衣服や帽子を脱ぎ捨て、JR中野駅方向へ向かったとみられています。
電動キックボードは犯行の約10~20分前に借りられていました。Luupは利用データの調査・提供を含めて捜査へ協力していますが、利用者の特定や経路をどこまで追えるかは明らかにしていません。
犯行前から2人のうち1人とみられる人物が周辺をうろついていたとの情報もあり、警視庁は計画的な犯行とみて捜査しています。
インターネット上では「中野ブロードウェイの時計強盗」と呼ばれることもあります。しかし、店員への暴行や脅迫は報じられておらず、警視庁は現時点で窃盗事件として扱っています。
盗まれたのはどんな時計?
盗まれた4本の内訳は、リシャール・ミル3本とパテック・フィリップ1本です。このうち、リシャール・ミルの1本は6,515万円、パテック・フィリップの1本は5,279万円で販売されていました。4本を合わせた被害額は1億9,158万円です。
いずれも世界的に需要が高く、流通量の少ないモデルがあるブランドです。専門店関係者も今回の4本は入手が難しいと説明しており、事前に狙う商品を絞っていた可能性は考えられます。
ただし、4本の希少性や店頭価格が高いことと、盗品として同じ金額で売れることは別です。1億9,158万円は店側の被害額であり、そのまま犯行側の利益になるわけではありません。正規の市場へ出せず、複数の人物が関与すれば、実際に得られる金額はさらに異なると考えられます。
シリアル番号があるのに、なぜ時計を盗むのか
高級時計では、一般にモデルや仕様を示す型番と、一つひとつを識別する固有番号が使われます。ただし、番号体系はブランドごとに異なり、パテック・フィリップのようにケース番号とムーブメント番号を使うメーカーもあります。
今回の4本については、時計専門店が「時計自体に個体番号がある」と説明しています。
| 個体番号で分かること | 個体番号だけでは分からないこと |
|---|---|
| 登録された時計と同じ個体か | 時計の現在地 |
| 盗難情報との一致 | 現在の所持者 |
| 書類やメーカー記録との整合性 | いつ海外へ移されたか |
| 査定・修理時の識別 | 誰が盗んだか |
個体番号はGPSではありません。買取、修理、査定、オークション出品などの際に番号が確認され、登録済みの盗難情報と一致して初めて発見につながります。
調べた限り、世界中の時計店と捜査機関が一つの完全なデータベースを共有しているわけではありません。盗難情報が未登録だったり、取引相手が照合しなかったりすれば、個体番号があってもすぐには見つからない場合があります。
それでも高級時計が狙われるのは、少ない本数で極めて高額になり、小さく持ち運べるうえ、国をまたいで需要があるためです。実行した人物と保管・売却に関わる人物が別なら、実行役が自ら正規店へ持ち込む必要もありません。
盗まれた高級時計は国内で売却できるのか?
国内の正規店で身元を隠したまま換金するのは難しいと考えられます。
ただし、「国内では絶対に売れない」とまでは断定できません。
古物商が中古品を買い受ける際は、売却する人の住所、氏名、職業、年齢を確認しなければなりません。警視庁は、インターネットオークションやフリマアプリを利用する場合も相手方の確認が必要だと案内しています。
高級時計店では、個体番号や盗難情報、付属書類との整合性なども確認されます。保証書や箱の有無だけで盗品かどうかが決まるわけではありません。
盗難情報が登録されれば、正規ルートへ出た段階で発覚する可能性が高まります。一方、違法な個人間取引へ流れる可能性は否定できません。
盗まれた時計はどこへ持っていかれる?
今回の4本が実際にどの経路をたどっているかは分かっていません。ここから先は、高級時計の盗難事件で一般的に考えられる可能性です。
一般的には、持ち出された後に一時保管され、仲介者を経て国内外で売却が試みられる流れが想定されます。その後、転売・修理・査定などの段階で発見される場合があります。
別の人物や仲介者へ渡される可能性
組織的な窃盗事件では、実行、運搬、保管、売却を別の人物が担う例があります。ただし、今回は男2人以外の関与者が確認されたわけではありません。
国内の閉鎖的な取引で売られる可能性
違法な個人間取引へ流れる可能性はありますが、後に正規市場や修理店へ出れば盗難が判明する場合があります。
海外へ持ち出される可能性
捜査関係者は、国内で売却すると足がつきやすいため、犯行グループが盗品の高級時計を海外へ持ち出すケースがあると説明しています。
国が変わると警察、メーカー、販売店などの情報共有は複雑になり、短期間での回収が難しくなる可能性があります。
ただし、これは過去の事件などを踏まえた一般論です。今回盗まれた4本がすでに海外へ渡った証拠はなく、国内に残っている可能性もあります。
後日、正規市場に現れて発見される可能性
時間を置いてから売却されたり、事情を知らない所持者が将来、買取店や修理店へ出したりすることも考えられます。個体番号が盗難登録と一致すれば、国境を越えた後でも発見につながる可能性があります。
事件前から買い手がいた可能性はある?
SNSやテレビでは、「希少な時計なので、盗む前から買い手が決まっていたのではないか」という見方も出ています。しかし、今回の事件で事前の依頼者や買い手がいたという事実は確認されていません。
考えられる経路としては、主に次の3つがあります。
- 特定の時計を求める買い手が事前にいた
- 高級時計全般を引き取る仲介ルートがあった
- 盗んだ後に仲介者が買い手を探した
いずれも可能性の一つにすぎず、今回の事件で確認された事実ではありません。
希少性の高い2ブランドに集中し、犯行も約10秒だったことから、狙う時計を決めていた可能性はあります。ただし、それは最終的な買い手まで決まっていた証拠にはなりません。
闇バイト型の分業だった可能性はある?
警察庁は、過去の強盗・窃盗事件で、SNSなどを通じて実行役が募集され、指示役、実行役、運転手などへ役割が分けられた事例を紹介しています。
今回の事件は、犯行時間が短く、電動キックボードを直前に借り、別方向へ逃げた後に合流して服を替えたとみられています。この動きからは、少なくとも逃走まで事前に考えていた可能性がうかがえます。
しかし、計画的な犯行だからといって、闇バイトや大規模な犯罪組織による事件とは限りません。現時点では、SNS上の募集、指示役、受け取り役、海外の依頼者はいずれも確認されていません。
盗まれた時計が戻ってくる可能性
時計は、買取、質入れ、オークション出品、修理への持ち込み、警察による保管場所の特定などをきっかけに見つかる可能性があります。
海外には、盗難・紛失時計を個体番号で照合するThe Watch Registerがあります。同サービスは2026年8月26日時点で、12万5,000本以上を登録し、1日平均5本の盗難・紛失時計を発見していると説明しています。
また、回収できた時計の50%は盗難から1年以内に見つかったとしています。この数字は、盗まれた時計全体の半数が戻るという回収率ではありません。同サービスが回収した時計のうち、半数が1年以内に見つかったという意味です。
Enquirusも、ブランドと固有番号から時計や宝飾品の状態を検索できる国際的なデータベースです。盗難情報を登録すると、捜査機関やメーカー、販売店などの照合が発見につながる可能性があります。
いずれも現在地を表示する仕組みではなく、登録と番号照合が必要です。海外へ渡ったら戻らないとはいえませんが、発見時期や回収の可否は予測できません。
確認された事実と現在も分かっていないこと
今回の事件では、報道で確認された事実と、一般論をもとにした見方が混在しています。
現在までに確認されているのは、次の内容です。
- 高級時計4本が盗まれた
- 被害額は1億9,158万円
- 内訳はリシャール・ミル3本、パテック・フィリップ1本
- 時計には個体番号があり、国内の正規店では換金しにくい
- 盗品の高級時計が海外へ持ち出されるケースもある
一方、次の情報は確認されていません。
- 今回の4本がすでに海外へ渡った
- 事前に買い手が決まっていた
- 実行した2人が闇バイトで集められた
- 別の指示役や受け取り役がいる
- 盗まれた時計が戻ってこない
海外流出や買い手、闇バイトについては、捜査の進展が出るまで断定しないことが重要です。
中野ブロードウェイの時計窃盗事件に関する疑問のまとめ
Q. 盗まれた約2億円の時計は見つかった?
A. 2026年8月26日夜時点で発見・回収は報じられず、警視庁が男2人と時計の行方を捜査しています。
Q. 高級時計はシリアル番号で追跡できる?
A. 個体番号は識別に役立ちますが、GPS機能はありません。査定や修理時の盗難情報との照合が発見につながります。
Q. 盗品の時計を買取店で売ることはできる?
A. 正規店では本人確認や盗難情報の照合があるため換金は困難です。ただし、違法な取引まで含めて「絶対に売れない」とは断定できません。
Q. 時計はすでに海外へ渡った?
A. 確認されていません。海外へ持ち出される事例はありますが、今回の4本が国外へ移された証拠はありません。
Q. 事前に買い手が決まっていた?
A. 不明です。狙う時計を決めていた可能性と、最終的な買い手がいたことは別です。
Q. 今回の事件は闇バイトだった?
A. 闇バイトとの発表はなく、指示役や受け取り役の存在も確認されていません。
Q. 盗まれた時計が戻ってくる可能性はある?
A. 買取、修理、査定などで個体番号が盗難情報と一致し、発見される可能性はあります。ただし、時期や確率は判断できません。
Q. 今回は強盗事件と窃盗事件のどちら?
A. 警視庁は窃盗事件として捜査しています。「時計強盗」とも検索されていますが、店員への暴行や脅迫は報じられていません。
まとめ|国内での換金は難しいが、時計の行方はまだ分かっていない
中野ブロードウェイの高級時計店では、リシャール・ミル3本とパテック・フィリップ1本、合計1億9,158万円相当が盗まれました。
個体番号があるため国内の正規店では換金しにくい一方、この番号にGPS機能はなく、現在地を自動で示すことはできません。
海外へ持ち出されるケースはありますが、今回の4本の国外流出、事前の買い手、闇バイト、指示役などはいずれも未確認です。
一方、時計が将来、売却・修理・査定などの場へ出れば、個体番号から発見される可能性は残っています。逮捕や回収によって状況が大きく変わるため、今後の捜査発表を踏まえた更新が必要です。

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