中野ブロードウェイで盗まれた2億円の時計はどこへ?シリアル番号・売却方法・海外流出説を整理

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2026年8月25日、東京・中野ブロードウェイの高級時計店から、リシャール・ミルとパテック・フィリップの腕時計4本、約2億円相当が盗まれました。

警視庁は8月27日、チリ国籍の男2人を窃盗容疑で逮捕。被害品とみられる時計1本が見つかりましたが、残る3本の行方は分かっていません。8月28日には、2人が潜伏していた大阪市内の民泊施設の家宅捜索も行われました。FNNプライムオンライン・8月28日の報道

容疑者の逮捕は大きな進展ですが、時計4本すべてが戻ったわけではありません。また、個体を識別するシリアル番号があっても、GPSのように現在地を追跡できるわけではありません。

この記事では、逮捕後に分かったことを整理しながら、残る時計の行方、国内での売却、海外流出や闇バイトの関与について、確認された事実と未確認情報を分けて解説します。

中野ブロードウェイで盗まれた約2億円の時計はどこへ行ったのか

男2人を逮捕、被害品とみられる時計1本を押収

警視庁が窃盗容疑で逮捕したのは、いずれもチリ国籍で職業不詳の次の2人です。

  • ピニャ・グスマン・ジェレミー・パオロ容疑者(23)
  • マンサーノ・ケサダ・ボリス・アレクシス容疑者(33)

逮捕容疑は、8月25日午前11時50分ごろ、中野ブロードウェイ1階の時計店「タイムウオーカー」で、ショーケースをハンマーで割り、高級腕時計4本を盗んだ疑いです。毎日新聞配信記事・8月28日午前0時50分

2人は8月27日、大阪市内の民泊施設で身柄を確保されました。その際、被害品とみられる高級腕時計1本を所持していたと報じられています。日テレNEWS NNN配信記事・8月28日午前1時47分

なお、テレビ朝日は、押収された腕時計は全体では2本だったと報じています。ただし、今回の被害品と特徴が一致していたのは1本で、もう1本は別の高級時計です。「盗まれた4本のうち2本が見つかった」という意味ではありません。警視庁は余罪についても調べているとされています。テレビ朝日・8月28日午前10時57分

現時点では、被害品とみられる時計の押収と、4本すべての回収・店への返還を分けて捉える必要があります。


残る3本は「逃走中に落とした」と供述

逮捕後、2人の供述にも違いがあることが分かりました。

ピニャ・グスマン容疑者は、自分が盗んだのは1本で、ほかの3本については分からないとして、容疑を一部否認しています。

一方、マンサーノ・ケサダ容疑者は容疑を認め、時計を売って得た金を母国へ持ち帰るつもりだったと供述しています。日テレNEWS NNN配信記事

さらに、8月28日午前6時23分のFNN報道では、マンサーノ・ケサダ容疑者が残る3本について「逃走中に落とした」と話していることが明らかになりました。FNNプライムオンライン

ただし、これは容疑者の説明です。実際に時計を落としたことや、落とした場所が確認されたわけではありません。

警視庁は8月28日午前、潜伏先だった大阪市内の民泊施設を家宅捜索しました。同日昼までの報道では、残る3本の発見は伝えられていません。FNNプライムオンライン・8月28日午前11時48分


来日から犯行、大阪での逮捕までに何があった?

捜査が進み、犯行前の下見や着替え、東京から大阪への移動など、2人の足取りも明らかになってきました。

8月21日に来日し、23日に時計店を下見

2人は事件の4日前にあたる8月21日に来日し、東京都内の民泊施設に滞在していました。

事件2日前の8月23日には、現場の時計店を下見していたとされています。この日、JR中野駅近くで電動キックボードを借りて乗っていたことも報じられました。FNNプライムオンライン・8月28日の報道

犯行当日に初めて現場へ来たのではなく、事前に店や周辺の状況を確認していたとみられています。

8月25日、約10秒で時計を持ち去る

事件が起きたのは、8月25日午前11時50分ごろです。営業中の店に2人組が入り、出入り口付近のショーケースを破壊して時計4本を持ち去りました。店内にいた時間は約10秒で、従業員にけがはありませんでした。毎日新聞配信記事

事件の約40分前には、2人とみられる人物がJR中野駅前の防犯カメラに映っていました。そのときの服装と、犯行後に脱ぎ捨てられた黒い服が異なっていたため、犯行前にも着替えたとみられています。FNNプライムオンライン・8月27日午前0時20分

犯行後は、1人が徒歩、もう1人が電動キックボードで別方向へ逃走。その後、現場から約300メートル離れた場所で合流し、衣服や電動キックボードを残して中野駅方向へ向かったと報じられました。FNNプライムオンライン・8月26日の報道

電動キックボードを提供するLuupは、利用データの調査・提供を含めて捜査に協力しています。ただし、どの情報が容疑者の特定に結び付いたのか、その詳細までは公表されていません。ITmedia NEWS

犯行当日に大阪へ移動し、27日に身柄を確保

テレビ朝日の報道によると、犯行後、1人は中野駅から神田駅で乗り換え、田原町駅で下車して浅草の民泊施設へ戻りました。テレビ朝日

その後、2人は犯行当日のうちに新幹線で大阪市へ向かったとみられています。8月27日、大阪市内の民泊施設に潜伏していたところを捜査員に発見され、逮捕につながりました。FNNプライムオンライン

当初は「中野駅方向へ逃げた」とされていましたが、その後の捜査で、都内の宿泊先を経由した動きや、大阪までの移動が分かってきた形です。


中野ブロードウェイの時計店はなぜ狙われた?

逮捕されたマンサーノ・ケサダ・ボリス・アレクシス容疑者は、店のショーケースを見て「薄いガラスで、これなら盗めると思った」という趣旨の供述をしています。

ショーケースが出入り口に近く、短時間で時計を持ち出せると考えたことが、店を狙った理由だったようです。

また、「事前に盗む計画をしていたわけではないが、機会があればやろうと思っていた」とも説明しています。中野を訪れたのは観光目的で、娘に写真を送るため街を歩いていたところ、時計店を見つけたという趣旨の供述も伝えられました。マンサーノ・ケサダ容疑者の供述内容

ただし、この説明だけで、偶発的な犯行だったと判断することはできません。

2人は事件の2日前にも店内を訪れ、後に壊されたショーケースを何度も指さしていたことが防犯カメラから確認されています。

さらに、中野駅周辺で電動キックボードを借り、約5分後に返却していました。犯行当日にも同じ場所で電動キックボードを借りているため、逃走手段を事前に確認していた可能性があります。

ピニャ・グスマン・ジェレミー・パオロ容疑者は「下見のつもりはなかった」と説明しており、2人の供述には食い違いもみられます。事件2日前の行動と2人の供述

犯行後には別方向へ逃げた後に合流し、衣服を替えて浅草の民泊へ戻り、その日のうちに大阪へ移動したとみられています。

こうした一連の行動には計画性もうかがえるため、警視庁は押収物の解析を進め、事件前の準備や共犯者の有無を調べています。

マンサーノ・ケサダ容疑者は、時計を売って得た金を母国へ持ち帰るつもりだったとも供述しています。

このため、金銭目的だったことはうかがえますが、事前に買い手や指示役が存在したことまでは確認されていません。


盗まれたのはどのような時計?

盗まれた4本の内訳は、次のとおりです。

  • リシャール・ミル:3本
  • パテック・フィリップ:1本

いずれも高額な腕時計で、事件直後の報道では、リシャール・ミルの1本が6,515万円、パテック・フィリップの1本が5,279万円で販売されていたと伝えられました。FNNプライムオンライン

被害額については、8月26日のFNNが1億9,158万円、8月28日の毎日新聞が販売価格計2億300万円と報じています。報道によって金額に差があるため、この記事では「約2億円相当」と表記しています。毎日新聞配信記事

また、店頭での販売価格と、盗んだ側が実際に得られる金額は別です。約2億円の被害が出たからといって、容疑者らが同額の利益を得たわけではありません。今回、売却の成立や代金の受け取りは確認されていません。


シリアル番号があるのに、なぜ時計を盗むのか

高級時計には、モデルや仕様を示す「型番」と、一つひとつの個体を識別する「シリアル番号」などがあります。

同じ型番の時計は複数存在します。一方、個体番号は、数ある時計の中から特定の1本を見分けるための情報です。パテック・フィリップでは、ケース番号やムーブメント番号が使われています。パテック・フィリップ公式案内

この違いは、今回の押収品を考えるうえでも重要です。「盗まれた時計と同じ型だった」という情報と、「盗まれた時計そのものだと確認された」という情報は、同じではありません。

個体番号の照合で確認できること個体番号だけでは分からないこと
記録された時計と同じ個体か時計の現在地
登録済みの盗難情報との一致現在の所持者
保証書やメーカー記録との番号の一致海外へ移された日時

シリアル番号はGPSではありません。番号が付いているだけで、時計の位置が自動的に警察やメーカーへ送られるわけではないのです。

発見につながるのは、買取、修理、査定、オークションなどの場で番号が確認され、盗難情報と照合されたときです。盗難情報が登録されていなかったり、取引時に照合されなかったりすれば、すぐに見つかるとは限りません。

今回も、時計を売って現金を得ようとしたという供述が報じられています。ただし、換金を考えていたことと、実際に売却できる相手や経路があったことは別です。


盗まれた高級時計は国内で売却できる?

国内の買取店などで、身元を隠したまま高額な時計を売るのは容易ではありません。

古物商がこうした時計を買い取る際には、売却する人の住所、氏名、職業、年齢などの確認が必要です。警視庁は、インターネットオークションやフリマアプリを通じた買い受けでも、相手方の確認が必要だと案内しています。警視庁「古物商の主な義務」

さらに、個体番号や盗難情報を照合する店では、持ち込まれた段階で盗品と分かる可能性があります。保証書や箱があるかどうかだけで、盗品か否かが決まるわけではありません。

ただし、すべての取引で同じデータベースが使われるわけではなく、違法な取引まで含めて「国内では絶対に売れない」と断定することもできません。

重要なのは、個体番号や本人確認が発見の手がかりになる一方、それだけであらゆる売却を防げるわけではないという点です。


残る時計3本は海外へ持ち出された?

8月28日昼時点で、残る3本が海外へ流出したという確かな情報は確認されていません。

国内に保管されているのか、別の人物に渡されたのか、それとも容疑者の説明どおり逃走中に落とされたのか。現在の報道だけでは判断できない状況です。

また、マンサーノ・ケサダ容疑者が話しているのは、時計を売った「金」を母国へ持ち帰るつもりだったということです。「時計を海外へ運ぶ予定だった」との説明ではなく、すでに国外へ持ち出したことを示す供述でもありません。日テレNEWS NNN配信記事

盗品が国外へ移れば、国をまたいだ照合や捜査協力が必要になる場合があります。ただし、今回の時計について、海外流出を前提に行方を説明することはできません。


事件前から買い手が決まっていた可能性はある?

逮捕後の報道で、時計の売却を目的としていたという供述は明らかになりました。しかし、事前に買い手が決まっていたかどうかは分かっていません。

ここでは、次の3つを分けて考える必要があります。

  • 盗む前から、特定の買い手がいた
  • 売却を仲介する人物や経路を知っていた
  • 盗んだ後で売却先を探すつもりだった

今回、どれに当てはまるかは確認されていません。

事前に時計店を下見していたことから、狙う場所や商品を考えていた可能性はあります。ただし、下見や短時間の犯行だけで、依頼者や最終的な買い手の存在まで裏付けられるわけではありません。


闇バイトや指示役、受け取り役の関与は分かった?

8月28日昼までの報道では、今回の事件が闇バイトによるものだったとは確認されていません。逮捕された2人とは別の指示役や、時計の受け取り役がいたという確定情報もありません。

警察庁は一般的な犯罪の事例として、SNSなどで実行役が募集され、指示役、実行役、運転手などに役割が分かれた強盗・窃盗事件を紹介しています。警察庁「令和6年警察白書」

ただし、そうした事例があることと、今回も同じ仕組みだったことは別です。

事前の下見や着替えは計画性をうかがわせますが、それだけで闇バイトや犯罪組織の関与を断定することはできません。警視庁は、ほかに共犯者がいないかも調べています。FNNプライムオンライン


盗まれた時計が戻ってくる可能性はある?

時計が見つかるきっかけは、売却時の番号照合だけではありません。容疑者の供述、宿泊先の捜索、逃走経路の確認などから、保管場所や移動先が分かる可能性もあります。

今回も、容疑者の逮捕時に被害品とみられる1本が見つかり、残る時計を探すための捜索が続いています。

一方、将来、時計が買取店や修理店、オークションなどに持ち込まれた際、個体番号と盗難情報の一致から発見される可能性もあります。

海外には、盗難・紛失時計を照合する「The Watch Register」があります。同サービスは、12万5,000本以上の時計が登録されていると案内しています。The Watch Register公式サイト

同サービスが示す、回収された時計の半数が盗難から1年以内に見つかったという実績は、「盗まれた時計全体の半数が戻る」という意味ではありません。回収できた時計の中で、発見までにかかった期間を示したものです。

また、「Enquirus」では、ブランド名と固有番号を使って時計や宝飾品の盗難・紛失情報を検索できます。登録された情報は、データベースを照会する捜査機関、メーカー、販売店などの確認に役立ちます。Enquirus公式案内

ただし、今回の4本がこれらのサービスに登録されているかは確認できていません。いずれも時計の現在地を表示する仕組みではなく、登録された情報と実物の照合が必要です。

残る時計が戻る可能性はありますが、発見の時期や回収できる確率までは予測できません。


中野ブロードウェイの時計窃盗事件に関する疑問のまとめ

Q. 逃走していた男2人は逮捕された?
A. 警視庁は2026年8月27日、チリ国籍の23歳と33歳の男2人を窃盗容疑で逮捕しました。2人は大阪市内の民泊施設で身柄を確保されました。

Q. 盗まれた約2億円の時計はすべて見つかった?
A. すべては見つかっていません。被害品とみられる1本が押収されましたが、8月28日昼までの報道では、残る3本の行方は分かっていません。

Q. 残る時計3本は逃走中に落としたの?
A. マンサーノ・ケサダ容疑者がそのように供述しています。ただし、実際に落としたことが確認されたわけではありません。

Q. 高級時計はシリアル番号で追跡できる?
A. 個体番号は時計の識別に役立ちますが、GPSのように現在地を追跡する機能はありません。買取や修理の際に、盗難情報と照合されることが発見につながります。

Q. 盗品の時計を国内の買取店で売ることはできる?
A. 本人確認や盗難情報の照合によって発覚する可能性があります。ただし、あらゆる取引を防げるわけではなく、「国内では絶対に売れない」とまでは断定できません。

Q. 時計はすでに海外へ渡った?
A. 確認されていません。時計を売った金を母国へ持ち帰るつもりだったという供述と、時計そのものが海外へ流出したことは別です。

Q. 事件前から買い手が決まっていた?
A. 分かっていません。売却目的だったとの供述はありますが、買い手や仲介者が事前にいたことは確認されていません。

Q. 今回の事件は闇バイトだった?
A. 闇バイトとの関係は確認されていません。別の指示役や受け取り役がいたという確定情報もなく、警視庁が共犯者の有無を調べています。

Q. 盗まれた時計が戻ってくる可能性はある?
A. 捜索や供述から所在が分かったり、売却・修理時の番号照合で発見されたりする可能性があります。ただし、残る3本がいつ戻るかは判断できません。

Q. 今回は強盗事件と窃盗事件のどちら?
A. 警視庁が2人を逮捕した容疑は窃盗です。この記事でも、その扱いに合わせて「窃盗事件」と表記しています。


まとめ|男2人は逮捕されたが、残る時計3本の行方は未解明

中野ブロードウェイの高級時計窃盗事件では、8月27日に男2人が逮捕され、被害品とみられる時計1本が押収されました。一方、残る3本は見つかっておらず、8月28日には潜伏先の家宅捜索も行われています。

「逃走中に落とした」という説明は、現時点では容疑者の供述です。海外流出、事前の買い手、闇バイト、指示役や受け取り役の存在が確認されたわけではありません。

個体番号は発見の手がかりになりますが、現在地を自動的に示すものではありません。今後は、残る3本の発見に加え、実際の売却計画や、ほかの関与者の有無が明らかになるかが焦点です。


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