2026年9月27日に行われたWBC世界バンタム級タイトルマッチで、王者・井上拓真選手と那須川天心選手が約10カ月ぶりに再戦しました。
那須川選手は7回に左ストレートでダウンを奪いましたが、結果は井上選手が3-0の判定勝ち。
採点は116-111、116-111、114-113となり、井上選手が2度目の防衛に成功しています。
試合後には、
・ダウンを奪った天心がなぜ負けたのか
・116-111ほどの差があったのか
・初戦からどちらがより成長していたのか
といった点について、元世界王者や元プロボクサー、ボクシング系YouTuberなどからさまざまな意見が出ています。
特に今回の試合は専門家の間でも評価が分かれており、「井上拓真の明確な勝利」と見る声がある一方、公式採点に疑問を示す意見もあります。
この記事では、細川バレンタイン氏、具志堅用高氏、京口紘人氏、畑山隆則氏、亀田大毅氏などが試合後にどのような評価をしているのか、主な発言を中心に整理します。
那須川天心vs井上拓真2を専門家はどう見た?
井上拓真が3-0判定で那須川天心との再戦にも勝利
まず試合結果を簡単に確認します。
2026年9月27日にトヨタアリーナ東京で行われたWBC世界バンタム級タイトルマッチでは、王者・井上拓真選手が那須川天心選手に3-0の判定勝ちを収めました。
最終採点は以下の通りです。
・116-111 井上拓真
・116-111 井上拓真
・114-113 井上拓真
最大の見せ場となったのが7回でした。
那須川選手が左ストレートを当て、井上選手からダウンを奪います。
その後もロープ際まで追い込みましたが、井上選手は8回以降に立て直し、12回を戦い切りました。
那須川選手自身は試合後、
那須川天心:
「自分の中では負けた気がしてないが、ボクシングで負けたなと」
と振り返っています。
では、試合を見た元世界王者やボクシング関係者はどのように評価したのでしょうか。
細川バレンタイン氏「1戦目より実力差が広がっていた」
元日本スーパーライト級王者の細川バレンタイン氏は、試合終了後にYouTubeとXを更新しています。
再戦について、
細川バレンタイン:
https://x.com/valentine_hoso/status/2104223692612055536?s=20
「2人のボクシングの実力の差は1戦めより広がってたぞ」
と投稿。
さらに那須川選手がダウンを奪ったことについても触れ、
細川バレンタイン:
https://x.com/valentine_hoso/status/2104223692612055536?s=20
「ダウンがあったにも関わらずあのポイント差で勝つ拓真はマジでやべーよ」
と井上選手を高く評価しています。
那須川選手がダウンを奪ったこと自体は評価しつつ、12ラウンドを通したボクシング技術では井上選手が上回っていたという見方です。
具志堅用高氏「せいぜいドローかな」
元WBA世界ライトフライ級王者の具志堅用高氏は、自身のYouTubeチャンネル「具志堅用高のネクストチャレンジ」で試合を振り返っています。
公式採点について、
具志堅用高:
「こんな採点、世界戦の、初めて見ましたね。せいぜいドローかな」
と疑問を示しました。
具志堅氏は特に序盤1~4回の採点を疑問視しています。
自身で採点した場合には、最終的に那須川選手が2ポイントほど上回っていたという見方も示しています。
試合前には井上選手を優位と見ていた具志堅氏ですが、実際の試合を見た後は那須川選手をかなり高く評価したことになります。
京口紘人氏「めちゃくちゃいい試合やった」
元世界2階級制覇王者の京口紘人氏も、試合終了後に自身のYouTubeで感想を公開しています。
試合全体について、
京口紘人:
「めちゃくちゃいい試合やった。面白かった」
と評価。
また那須川選手について、
京口紘人:
「同じ相手に2回負けてどういうストーリー、この先見せてくれるか」
と今後のキャリアにも注目しています。
井上選手の勝利を支持しながらも、世界王者からダウンを奪った那須川選手の成長についても評価する内容となっています。
畑山隆則氏「ちょっと油断しましたよね」
元世界2階級制覇王者の畑山隆則氏は、「渡嘉敷勝男&竹原慎二&畑山隆則 ぶっちゃけチャンネル」で試合を振り返っています。
特に注目したのが、井上選手がダウンを奪われた7回です。
井上選手は左ストレートを受ける直前、一瞬笑みを浮かべていました。
この場面について畑山氏は、
畑山隆則:
「ダウンする前、ちょっと笑ったじゃないですか? ちょっと油断しましたよね」
と指摘しています。
井上選手本人も試合後、このダウンについて「一瞬の気の緩み」があったという趣旨の説明をしています。
亀田大毅氏「116-111よりも差があってもいい」
元世界2階級制覇王者の亀田大毅氏は、自身では114-113と採点したとしながらも、試合全体の印象について、
亀田大毅:
【超速報】井上拓真vs那須川天心2、4大タイトルマッチを振り返る!!
「116-111よりも差があってもいいかなというぐらいの差」
と井上選手を高く評価しています。
採点自体は僅差でも、試合を通して見たボクシング技術や完成度では井上選手との差を感じたようです。
また、現状では再び戦っても同じような結果になるのではないかという趣旨の見方も示しています。
田口良一氏はスピードでも井上拓真を評価
元WBA・IBF世界ライトフライ級統一王者の田口良一氏も、井上選手を高く評価しています。
田口氏は今回の試合について、
・スピード
・体の動き
・ハンドスピード
といった部分で井上選手が那須川選手を上回っていたと分析しています。
那須川選手といえば、キックボクシング時代からスピードを大きな武器としてきただけに、その部分でも井上選手を上に評価している点は興味深いところです。
内山高志氏「拓真選手にいい風が吹いた」
元WBA世界スーパーフェザー級スーパー王者の内山高志氏も、自身のYouTubeチャンネルで試合を振り返っています。
内山氏は今回のPrime Video中継でも解説を担当しており、4回終了時点の公開採点について、
内山高志:
「4回終わって2-0でリード。拓真選手にいい風が吹いた」
とコメント。
序盤の攻防では井上選手がポイントを取っており、公開採点によって試合を進めやすい状況になったと見ていたようです。
一方、大きく試合が動いた7回のダウンについては、井上選手が直前に笑みを浮かべた場面に注目。
内山高志:
「笑った瞬間でしたよね。拓真選手、気が抜けちゃったんかな」
と振り返っています。
実際、那須川選手はその直後に左ストレートを当て、井上選手からダウンを奪いました。
内山氏の見方では、試合全体では井上選手が流れをつかんでいたものの、7回には一瞬の気の緩みが生まれ、那須川選手がその隙を逃さなかったという評価になります。
格闘キャストも「拓真の強さ」と「天心のダウン」を評価
格闘技系YouTubeチャンネル「格闘キャスト」も試合終了後に感想動画を公開しています。
動画では井上選手の強さを評価する一方、7回にダウンを奪った那須川選手についても高く評価しています。
細川バレンタイン氏のように井上選手のボクシング技術を高く評価する意見だけでなく、那須川選手が実際にダウンを奪ったことをどこまで評価するかも、今回の試合を見るうえで大きなポイントになっています。
主に言われていた意見としては拓真選手のスピードが凄いという感想を述べていました。
専門家の評価は大きく2つに分かれている
ここまで確認した意見を並べると、大きく2つの見方に分かれています。
井上拓真の勝利を高く評価する意見
細川バレンタイン氏は、
「2人のボクシングの実力の差は1戦めより広がってたぞ」
「今回はスピードも井上拓真が上回っていたと思う」
と評価。
亀田大毅氏も、
「116-111よりも差があってもいいかなというぐらいの差」
と話しています。
田口良一氏もスピードやハンドスピードなどで井上選手を上に評価しています。
この3人に共通するのは、7回のダウンだけではなく、12ラウンドを通した技術や細かな攻防を重視している点です。
公式採点ほどの差はないという意見
一方、具志堅用高氏は、
「せいぜいドローかな」
と公式採点に疑問を示しています。
自身の採点では那須川選手がわずかに上回っていたという見方も示しており、特に序盤のラウンド評価について公式ジャッジとは大きな違いがありました。
那須川陣営も4回終了時点の公開採点について驚いたことを明かしています。
ダウンを奪った那須川天心が負けた理由は「他の11ラウンド」の評価
今回、ボクシングを普段あまり見ない人にとって最も分かりにくいのは、
「ダウンを奪った那須川天心がなぜ負けたのか?」
という点かもしれません。
ボクシングの判定は、試合全体の印象だけで決めるわけではありません。
基本的には各ラウンドを10ポイント・マスト方式で採点し、その合計で勝敗を決めます。
そのため7回に那須川選手がダウンを奪って大きくポイントを取ったとしても、その他のラウンドで井上選手が10-9を積み重ねれば最終的な合計では上回ることができます。
今回の専門家の意見を比較すると、議論になっているのは7回のダウンそのものよりも、
「それ以外の11ラウンドをどう評価するか」
という部分です。
井上選手の有効打や技術、試合運びを高く評価する専門家がいる一方、那須川選手の攻勢や主導権をもっと評価してもよかったのではないかという意見も出ています。
まとめ
井上拓真選手と那須川天心選手の再戦は、井上選手が3-0の判定で勝利しました。
しかし、試合後の専門家の評価は完全には一致していません。
細川バレンタイン氏は、
「1戦目より実力差が広がっていた」
と井上選手を高く評価。
亀田大毅氏も公式採点以上の差を感じたとしています。
その一方で具志堅用高氏は、
「せいぜいドローかな」
と116-111という公式採点に疑問を示しました。
那須川選手が7回に世界王者からダウンを奪ったことを評価する声も多く、単純に「井上拓真の圧勝」「那須川天心が勝っていた」のどちらかだけでは整理しにくい試合だったことが分かります。
今回の試合を見るうえでは、ダウンそのものだけでなく、それ以外のラウンドでどちらの攻防を高く評価するかによって、専門家の採点や印象にも大きな違いが出ているようです。
今回の再戦で井上拓真選手が2連勝となりましたが、試合後には早くも「2人の3戦目はあるのか?」という点も注目されています。
井上選手はリング上では「天心選手が他の団体でチャンピオンになれば、第3戦、ありえてくる」と話した一方、その後の会見では大橋秀行会長とともに「これで最後」としています。
井上拓真vs那須川天心の3戦目が実現する可能性や、リング上と会見で発言が変わった流れについては、以下の記事で詳しく整理しています。
→ 井上拓真vs那須川天心3はあるのか?「他団体王者なら」発言と大橋会長の再戦否定を整理
試合終了からまだ時間が経っておらず、今後も元世界王者や現役ボクサーから新たな試合分析が公開される可能性があります。
重要な発言が確認できた場合には、随時追記していきます。
主な参考資料と確認日
確認日:2026年9月28日
- ・Prime Video Boxing 16関連情報
- ・デイリースポーツ「井上拓真-那須川天心」試合結果・試合後会見
- ・eFight「井上拓真-那須川天心」関連報道
- ・細川バレンタイン/前向き教室 YouTube・X
- ・具志堅用高のネクストチャレンジ YouTube
- ・京口紘人 YouTube
- ・渡嘉敷勝男&竹原慎二&畑山隆則 ぶっちゃけチャンネル
- ・亀田大毅 YouTube
- ・内山高志KOチャンネル
- ・格闘キャスト YouTube
- ・サンケイスポーツ各試合評
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