ケラモフはステロイドを使用している?RIZINファンの疑問に迫る
RIZINフェザー級のトップコンテンダーとして知られるアゼルバイジャン出身のウガール・ケラモフ。
その圧倒的なフィジカルと戦績に、ファンの間ではたびたび「ステロイドを使っているのではないか?」という声が上がっています。
本記事では、ケラモフのステロイド疑惑について事実と背景を整理し、RIZINでの検査体制や本人の発言、そしてアゼルバイジャンの生活環境まで掘り下げながら、その真相に迫っていきます。
ケラモフはステロイドを使用しているのか?
結論から言えば、現時点でケラモフがステロイドを使用しているという証拠はありません。
RIZINの公式ドーピング検査では陰性とされており、本人も検査を受けていることを公言しています。
しかし、完全に「使用していない」と断言することも難しいのが現実です。ステロイド問題は非常にセンシティブで、どんな国の選手にも当てはまるテーマだからこそ、慎重に検証する必要があります。
なぜケラモフがステロイドを疑われているのか
ケラモフのステロイド疑惑が浮上する背景には、彼の“異常なまでの身体の大きさ”があります。
- 普段からSNS(X)などに投稿されるトレーニング写真の肉体が極めて大きい
- 前日計量時と試合当日の体格が明らかに異なり、10キロ以上リカバリーしていると見られる
- 多くの格闘家や関係者も「ケラモフの体が大きい」と驚きを見せている
特に、計量時に66kgだった選手が、試合当日に70kg中盤~後半近くまで回復していると言われています。
ケラモフのステロイド疑惑がSNSで大きく広がったきっかけ
この疑惑が一気にSNSで広がったのは、2023年7月の「超RIZIN.2」で朝倉未来とのタイトルマッチが発表されたときでした。
試合前、朝倉未来選手がインタビューで、
「RIZINにはちゃんとドーピング検査をしてほしい」
と発言したことで、事態は加熱。
朝倉未来には熱狂的なファンが非常に多いため、SNS上ではケラモフに対して、
- 「絶対ステロイドを使っているだろ」
- 「検査してるのか?結果出せ」
- 「これはフェアじゃない」
といったコメントが大量に投稿され、ケラモフに対する疑惑が一気に広まりました。
ケラモフはステロイドを使用しているのか?の結論
ここで改めて結論を述べます。
- ステロイドを“使っていない”と完全に証明することは不可能に近い
- ただし、RIZINのドーピング検査では陰性であることが公式に発表されている
- 本人もXで「毎回検査を受けています」と公言している
一般ユーザー:「Sürpriz yoxlamaya hazırsınız?」
日本語訳:「抜き打ち検査の準備はできていますか?」
ケラモフ:I get tested every time )
日本語訳:「毎回検査を受けています)」
つまり、現時点で確認できる事実に基づけば「使用していない」と判断するのが妥当です。
RIZINはドーピング検査をしているのか?
RIZINのドーピング検査をしているのか?という疑問を持っているファンも多いと思いますが、RIZINでは基本的にRIZINはドーピング検査を実施しています。
そのドーピング検査体制についても整理しておきましょう。以下のようなシステムでRIZINではドーピング検査委を実施していると言われています。
- タイトルマッチやグランプリの出場選手には必ず実施
- その他の選手もランダムで試合当日に選出され、ドーピング検査が実施される
- 検査は試合当日、尿検体にて実施
- ドーピング検査員がトイレに同伴し、採尿の様子を目視で確認する厳格な体制
- 検査機関は米国の専門機関
- オリンピック基準とほぼ同等の厳しさ
- 結果が出るまでに約1カ月、その後ファイトマネーが支払われる
世界で最も厳格とされるUFCのUSADA体制には及ばないものの、RIZINの検査もMMA団体の中ではかなり厳しい部類に入ると言われています。
ケラモフ自身が紹介する「これが私のステロイドです」
こうした疑惑をケラモフ本人も把握しており、RIZINのYouTube番組内で以下のように語っています。
ケラモフ「日本では私がステロイドを使用していると思っている人がいるんでしょ?」

そう言いながら、ケラモフが指差したのは、机の上に並んだナッツやアーモンド、カシューナッツ、くるみ、ドライフルーツなどの自然食品。
ケラモフ「これが僕のステロイドだよ」
と、冗談交じりにナッツを口に運ぶケラモフ。

彼は、幼いころからこうした高タンパク・高栄養の食品を食べて育っており、それが自分たちの強さの秘密だと語っています。
実際、これらのナッツ類には驚くべき栄養効果があり、アスリートにとって理想的な自然食品と言えます。
一緒にいたトフィック・ムサエフも以下のようにコメント↓
ムサエフ「アゼルバイジャンの料理の全てがビタミンでありステロイドさ」
※ナッツ・アーモンド・カシューナッツ・くるみの栄養効果
ケラモフが“ステロイド”と称したナッツ類には、以下のようなアスリートに嬉しい栄養が詰まっています。
- 高たんぱく・高栄養
植物性たんぱく質が豊富で、筋肉の合成や修復を促進。 - 良質な脂質
オメガ3脂肪酸や不飽和脂肪酸が多く、ホルモンバランスを整え、トレーニング後の回復力を向上。 - ビタミン&ミネラルの宝庫
ビタミンE、ビタミンB群、マグネシウム、亜鉛などを含み、免疫力の向上や神経機能の維持にも貢献。 - 抗酸化作用
トレーニングで傷ついた細胞の修復を助け、疲労回復をサポート。 - 低GIで腹持ちが良い
血糖値の急上昇を防ぎ、間食としても優秀。
つまり、これらのナッツは自然界のサプリメントとも言える存在であり、アゼルバイジャンの食文化に根ざした“ナチュラルな強さ”の一端を支えていると考えられます。
アゼルバイジャンの食文化と日本の食文化の違い
ケラモフの言葉通り、アゼルバイジャンの食文化は非常にナチュラルで栄養価が高いのが特徴です。
- ナッツ類、ドライフルーツ
- 赤身の多い肉(馬肉や羊肉など)
- 低脂肪・高タンパクな自然食品が中心
一方、日本では、
- インスタント食品、スナック菓子、加工食品が多い
- 手軽さ重視のジャンクフードが広く普及
この食環境の違いが、身体の基礎をつくる段階での大きな差になっている可能性もあります。
アゼルバイジャンの生活環境と強くなる環境があっている理由
加えて、アゼルバイジャンの生活環境も、トップアスリートの育成に適しているとされます。
- 自然が多く、都市部でも娯楽が少ない
- 宗教的背景から飲酒をしない人が多い
- 格闘技に集中しやすい生活スタイルが根付いている
ケラモフやムサエフのようなファイターにとって、こうした環境が肉体的・精神的な基盤を支えているのは間違いないでしょう。
まとめ
ケラモフのフィジカルは、誰が見ても“異次元”といえるほど圧倒的です。そのため、たびたびステロイド疑惑が浮上するのも無理はないかもしれません。しかし、実際にはRIZINのドーピング検査で陰性という結果が出ており、本人も「毎回受けている」と公言しています。現時点で確認できる情報からは、違反の事実は見つかっていません。
また、アゼルバイジャンと日本とでは食文化や生活環境が大きく異なっており、そうした背景がフィジカルの差として現れている可能性も高いといえるでしょう。ナッツ類や赤身肉を中心とした栄養価の高い食事、そして競技に集中できる生活環境の中で、ケラモフをはじめとするアゼルバイジャンの選手たちは“ナチュラルな強さ”を育んできたのです。
疑う前に、文化や環境の違いに目を向けることも、スポーツの楽しみ方のひとつかもしれません。
ステロイドか?ナチュラルか?
その答えは簡単には出ませんが、今ある情報と検査結果を尊重し、冷静に評価することが大切です。
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